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バタンッ!!! 


ご主人様が猛烈な勢いでドアをあけて入ってこられました。

リビングに放心状態で座り込んでいるエリカを見て、
「そんな所で何をしてる! ちゃんと寝てないと駄目だろう!」

ご主人様はあっという間にエリカを抱え上げ、ベッドまで運び、
「ちょっと待ってなさい。すぐに来る。」と言ってまもなく
氷枕を作ってきて下さり、手際よくタオルに包み頭の下に
入れてくださいました。

「あ・・あのぉ・ご主人さま・・・」
「なんだ? 痛いところはあるか?」
いつになくものすごく優しいご主人様の態度に何も言い出せません。
「・・・いえ・・」
「熱だときいたから、ケーキはやめてプリンにしておいたぞ。
よく冷やしてから後で持ってきてやろうな。」
「・・・はい・・ありがとうございます。」


「それで、一体どうしたというんだ? 昼には具合悪そうには
見受けられなかったがね?」
「・・・はい・・。」
「困ったものだな。どれ? 熱はまだ高いのかな?」
そう言うとご主人様は、エリカの額に手を当てようとなさったので、
「わわ! もうもう大丈夫ですから!」
思わずご主人様の手を振り払ってしまいました。

「うん?! なんだ? その態度は?」
「わわ・・申し訳ありません・・でももう大丈夫ですから。。」
「全く。なんという態度なんだ!
具合が悪くなかったら、もうすでにお前の尻を膝に抱えて
200発300発叩き終わってる頃だ!!」

「ごめんなさい・・・」
ご主人様は咳ばらい。
「しかし39度の熱がそんなに急に下がるわけもなかろう。
解熱剤など置いてなかったはずだか・・何か薬でも飲んだのか?」
「ううんううん・・・」
エリカはご主人様のお顔を見る事ができずに、
ただただ首を振っていました。

「とにかくもう一度熱を計りなさい。
場合によっては医者にいかなければならないしな。」
「ハイ。。」
「さっき計った体温計はどこへ置いた? 
ところで前、体温計がないと言っていたようだが、あったのか?
どこにある。持ってきてやろう。」




<続く・・>







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